病気 ページ9
蓮side
ドラマとかでしか見たことない病院の一室
救命医「こちら、先端医療センターの波多野先生です」
波「よろしくお願いします」
蓮「あ、はい」
救命医「お兄さんですが、重症心不全虚血性心筋症です」
蓮「…心不全」
救命医「搬送された段階では生きるか死ぬかの五分五分でしたが
何とか持ちこたえてくれました」
蓮「それで」
波「お兄さんの心臓ですが…」
資料を見せられ
波「左心室の心筋が、すでに6割壊死状態なんです。」
蓮「…え……」
蓮「どうなるんですか」
波「率直に言って難しい状態です。
冠動脈という心臓の血管に血液に血液が流れなくなり
心臓の筋肉の壊死が進んでいます。
いわゆる、心筋梗塞です。」
蓮「心筋梗塞…」
波「一度壊死した心筋は二度と元には戻りません」
波「通常なら心臓移植を行うことになります。
ただ、臓器移植の中でも極端にドナーが少ないんです」
蓮「どうすれば…」
波「一つだけ可能性はあるんですが…
もう一人、専門の医師と相談してから話そうと思っています」
蓮「……わかりました」
蓮「波多野先生」
波「はい」
蓮「兄が助かる確率は？」
波「正直、何とも言えません。次、発作が起きれば…」
蓮「そうですか…」
波「お兄さんにはこのことは」
蓮「話します。メンバーは兄貴に話したうえで兄貴が言うなら言おうと思います。」
波「分かりました。これから長い戦いになりますが、一緒に歩いていきましょう」
一応ドナー登録をして後日詳しい話を聞くことになった
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作者名：結依 | 作成日時：2024年3月27日 22時
